底なしくずかご

[top]   [story]   [short story]   [present]   [diary]   [offline]   [links]   [bbs]

[底]20個の種を蒔く | [トップページ] | [底]伺か。on iPhone

[底]何で読みたいですか?

 最近電子ブックに関するコラムを読んで、なんとなく考えてみました。

 私はこのサイトでは HTML 形式で、同人サークルとしては書籍の形で物語を世に出しています。
 Second Connect を書いていた高校生の頃は Web サイトで公開することしか知らず、同人誌の存在は知っていましたが、自分で作るものではありませんでした(初めてイベントに一般参加したのは社会人になってからです)。
 自分でイベントに行くようになり、暁月[あきづき]の手伝いで冬コミに参加して以来、自分でも紙の本を作ってみたいと思っていたらいつの間にか実現していました。

 今はある程度深入りし(てしまっ)たので、物語を公表する手段はいろいろあるということがわかってきました。で、そのうちのいくつかはすぐにでも実現できます。
 さて、ではどうしましょう、となるわけです。

 私自身が何かを読む時に使う媒体は、大きく印刷物(書籍)、パソコン、iPhone の3つです。それぞれに一長一短があって、どれがベストとは一概に言えなくなってきています。電子ブックリーダーは持っていませんしあまり買う気もありませんが、おそらく上の3つにもない長所があり、それに見合った短所があるでしょう。

 リンク先の記事にもありますが、物として所有する喜びが味わえるのは印刷物の場合だけです。他はそのもの自体を所有する喜びはあるかもしれませんが、中のデータを「持っている」という感覚は薄いでしょう。実際薄いです。

 ですが、ニュースなど次々に変わっていくものの場合、印刷物(要は新聞)として読むよりも携帯性の高い iPhone や電子ブックリーダーで読むのがよさそうです。1本がそんなに長くないので、ブツ切りになってもいいわけですし。
 パソコンの場合は、ニュース単体を流し読みするもよし、気になった部分を追加で調べたりするにはいいですね。

 私が書いている物語の場合、正直どれでもいいと思います。基本的にそれほど長くないのでパソコンで読んで目がツラいということはないでしょうし、特に短編は iPhone クラスの小さな画面でも特に不自由なく読めると思います。
 私自身が「文庫本」というフォーマットがとても好きなので、連作である程度の長さになった「まなざし」や1本でそれなりのボリュームがある私立金高軽音部の3本は印刷/頒布しています。この辺をパソコンで読もうと思うと、「ギター弾きの見る夢」のように途中で区切った方が読みやすいでしょうが、1ファイルでずら~っと並んでいても読める範囲でしょうか。

 もう少し長いお話になると、これは書籍がベストだと思います。所有感の問題もありますが、単純に長い文章を読むには紙が一番楽です。後は、長くなればなるほど「あれ?ここんとこさっきなんて書いてあったっけ?」という風に前の記述を見直すことも多く......なりません?私だけでしょうか。
 また、長い話の場合は特にそうですが、日本語の文章の場合、横書きよりも縦書きの方が読みやすいと思います。その点からすると、印刷物か電子ブックリーダーですね。パソコンは縦書き苦手ですので。

 逆にパソコンでないと力を発揮できないのは、HTML の <font> タグや CSS の font を使って文字飾りを多用している文章。テキストサイトで多い形式ですね。これ、本にしてしまうとすごく読みづらそうな気がします。
 あとこれは個人的な感覚ですが、2ch の書籍化はどうもあまり惹かれないというか......これはパソコンで見てる方が面白いです。


 私はいろいろと保守的な感覚を持っているので、最終的には「紙」ないし「本」の形が一番落ちつく、というケースが多いです。本を作った時に最終チェックは紙でしていますし、仕事でもそれなりの分量があったりすると印刷して見ることがあります。

 そんな感じなので、物語の方はサイトでの公開はあくまでも「できるだけたくさんの人にすぐ読んでもらえる」形です。書籍は手に取っていただくまで結構大変ですが、Web サイトの形なら時間も場所も問わず、ふらりと寄ってちらっと読んでいただくのも簡単ですからね。
 きれいでも重たい PDF より、すぐロードできる HTML を使っているのも(昔は技術がなかったからでしたが)それだけの理由です。

 でも最終的にはやっぱり本がいいなぁ......と、思いながら、手帳にサイトのための短編や次のイベントのための話をきゅきゅいと書いています。次に紙の本を出すのはバレンタインデーのコミティア91ですね。

10.01.10 - AM 公開 (10.01.10 - AM 更新) | カテゴリー: diary

トラックバック

URL: http://third.system.cx/sys6/mt-tb.cgi/1441

コメント

 紙に印刷。これに限ります。
 尤も、そんなことを言っているのは年寄り(?)か変わり者かってのが昨今なのかも知れませんが。

 日本は「本」の物理的な品質が、ぶっちぎりで世界のトップレベルにあるんじゃないかと思います。いわゆる洋書をご覧になったことがあれば、納得いただけると思うのですが...。その「本」と比べられるものに、電子書籍がなっているかってのもあるかなって思います。(だから世界でどうのとゆー言ってみれば低品質な話は、意味をなさない面もあると思います)
 日本の電子書籍は失敗続きと言われますが、実はそうでもありません。圧倒的に伸びている分野が一つありますよね、ええ、辞書です。辞書の場合、何よりも大切なのが検索性であり、読みやすさは大して重視されないことから(そりゃ僅か数行しか読みませんから)、紙よりも電子辞書が好まれたのでしょうが。果たして、例えば小説ではどうなるか...。読みやすさが重視されれば、LCDや電子ペーパーなんてお話になりません。

 逆に、「じゃあ読みやすさをコンテンツから改善しちゃおう」ってのが(意識的ではないでしょうが、結果的に)ケータイ小説なんですかね。ケータイ小説の書籍版は逆にしっくり来ないのも、それ故かも知れません。

 ま、マスコミやら商売人は、儲けのためにプッシュするんでしょうけど。
 そんな中、これは素晴らしい記事でした。
http://ascii.jp/elem/000/000/475/475910/

>仕事でもそれなりの分量があったりすると印刷して見ることがあります。
 私の仕事は最終的に「紙に印刷してお客様に出す」ものが多いので、作成中から印刷してのチェックは欠かしませんね。最後に食べるための料理で、味見をしなければどうなるかって話です。

# COMITIA当選です。わーい

投稿者: Fukapon | 10.01.10. 20:08

Fukapon さんはそうおっしゃるだろうと思ってました!
電子辞書については確かにそうですね。そこは書き落としていました。
特に漢和の場合は点マルなどの細かいところを確認するために拡大機能が欲しいってこともありますね。

ケータイ小説は……ごめんなさいコンテンツに興味がn(ry


最終アウトプットが紙だと味見(印刷)は必要ですねー。
私の仕事の場合紙が最終ってケースは今のところないので、単純に誤字脱字や表現のチェックに楽だからというだけでやってます。


本の物理的な品質については、洋書の、というよりペーパーバックの、という感じでしょうか。見たことがあるのが親の学生時代(ン十年前……)の本しかないので、その当時の品質を考えれば確かに相当差がありますが……今ってどうなんでしょうか。

私の部屋にはタイで最近出版されたペーパーバックが何冊かあるんですが、それを見る分には日本の文庫本とそれほど品質の格差は感じられません。
もちろん開発の先頭を切っているアメリカの現在の書籍がどうか、というとわかりませんが、印刷品質の国家間の格差はそれほど実感できないのです。

なので、少なくともタイ人が電子ブックリーダーを見た時の感覚って我々の感覚とそれほど遠くないんじゃないかなと思ったりします。
この2国だけなのか、アジア人の感覚なのか、案外欧州でもそうなのか……。

# そういえば電子ブックリーダーには文字コードの問題ってないんだろうか……それにタイ語(上下に母音/発音記号が付くためフォントサイズがちっちゃい)やアラビア語(右から左)、ヒンディー語(文字がくっつくと形が変わる)などなど、処理がめんどくさい言語って結構あるんですよね……。

投稿者: 春屋アロヅ Author Profile Page | 10.01.12. 01:30

コメントの投稿

お名前:
サイト URL:
上の情報をどこかに記録する